Replay Navigator
-1度目はストーリー、2度目はセリフや表情を。素敵なドラマは何度も楽しめる。-


このページは、No.1133 哉子がお伝えします。


★period 2  孤独に負けない強さ★

★☆ ストーリー

5、4、3、2、1・・・よし!ジャスト17時。
その瞬間、腕時計から目を離した知佳(MEGUMI)が亜樹(竹内結子)に声を掛けてそそくさと退社する。
きっちりスタンバイ済みの百合(中越典子)とも合流し、足取りも軽やかに向かった先はスケートリンク。
3人が到着した時、傍らに救急車が停まっていて、怪我人が運び出されてくるのを待っていた。
まさか彼が・・・?
それぞれに不安がよぎったが、それが頭に浮かんだ”彼”ではなかったことに安心して、3人は観客席へと急いだ。
安心したのも束の間、試合は激しいぶつかり合いの連続で、今また怪我人が出てもおかしくないくらいの荒々しさだ。
現に、選手との攻防や壁への激突を何度か重ねたハル(木村拓哉)の口の中が、いつの間にか鮮血に染まっている。
それでも闘志をみなぎらせてゴールに向かい続けるハルを、亜樹は見ていられず思わず目をそらしてしまう。

ハルの逆転ゴールが決まったその夜は、バー”FACE off”で祝勝会。
インタビューを受けながら怪我人が出たことを忘れたみたいに盛り上がるハルの様子を見て、「信じられない」と呆れる亜樹だったが、彼らにとっては日常茶飯事なことで、怖い者知らずのハルにのせられて怪我なんて関係ないくらい熱くなる、要はホッケーが好きなんだと大和(坂口憲二)らチームメイトが語る。
そこに救急車で運ばれた選手も「ギプスのみで帰ってきました!」と何故か誇らしげに加わって、ますます盛り上がる周りの雰囲気に圧倒される亜樹。
そんな亜樹のところへ、インタビューで「特定の恋人は?」との質問されたハルがやってきて、亜樹の肩を抱き「皆に紹介します」と言った。
ハル「彼女が、オレの、…ママ」
亜樹は、全く予測不可能なハルの言動に呆気にとられるばかりだった。

お祭り騒ぎのような会もお開きとなり、大和は、友則(市川染五郎)が「今夜きめろ」と言って強引に貸してくれた車の中で、百合と2人きりになった。
つまり、大和=お金持ちという誤解は誤解のまま・・・ということ。
百合は、話すごとに誠実な人柄がうかがえる大和に、自分からキスをした。
そんな積極的な態度に押されて、今夜もまた、誤解を解くことが出来なくなってしまった大和なのである。

一方、ハルの車は、亜樹のアパートに到着。
不機嫌そうに助手席に座る亜樹が”FACE off”での態度を気にしていると思ったハルは、悪びれずに亜樹をなだめて軽口をたたく。
亜樹はハルとの恋人契約を少し後悔しながら車を降り、ハルに「もっと自分を大切にしたら?」と問い掛ける。
ホッケーの想像以上の激しさを始めて認識して、試合中に目をそらしてしまった亜樹の気遣いの言葉だった。
ハルは、ホッケーの激しさを受け入れ切れない亜樹に「それでいい」と言った。
ハル「でも…、無理強いはしないけど、出来れば見てほしい。目、そらさないで。
   そうすれば、オレはもっと強くなる」
ハルの口からポンポン出てくる気障な台詞を軽く流しながらアパートに入ろうとする亜樹。
その亜樹の手にハルから「プレゼント」がのせられた。試合で折れたハルの奥歯。
驚いて顔をしかめながら返そうと手を伸ばす亜樹だったが、「魂こもってるからお守りにでもして」と、言うだけで言って車に乗り込んで、あっという間に帰ってしまった。

翌日、ハルは安西(時任三郎)の妻・容子(石田ゆり子)のもとを訪れた。
玄関に綺麗に揃えられた革靴を不思議に思いながら、中に入って行くと、安西の遺影に手を合わせる兵頭(佐藤浩市)がいた。

大和が定食屋で昼食をかっくらっていると、そこに亜樹が現れた。
折りしもお昼の書き入れどき、亜樹は大和と相席することになった。
その席で、お互いご近所さんであることを知る2人。…といっても、亜樹の方は大和をお金持ちと思っているため、全く違う住まいを想像していたのだが(苦笑)。
そして、亜樹が切り出したことで、話はハルのことに及ぶ。
高校時代の後輩である自分に何でも聞いてくれ、と言う大和に、ハルとはゲームみたいな契約上の恋人であること、2年も音沙汰がないけれど待っている彼がいることを告白した。
それを聞いた大和は、なぜハルとの契約に乗ったのか尋ねた。
亜樹「…寂しさなんて感じたことない。…一度も」
亜樹は、あの日ハルがもらした言葉を反芻した。

ハルは、容子から、安西と兵頭が同じチームでプレイしたこともあるライバル同士だったことを聞かされていた。
ライバルだったのは氷の上だけでなく容子のことも…?
そんなハルの勘ぐりも、軽く打ち消す容子。かといって、安西を亡くした哀しみに暮れているというわけではないらしく…。
容子は、最後の時をハルに費やした安西に対して、失った寂しさと共に、憎しみともおぼしき思いを抱いていた。
ハル「ずっと想い続けるのって、無理ですか?」
容子と、安西の子供を自分が面倒みてでも、容子には誰にも心を開いてほしくないとハルは頑なだった。
容子は、そんなハルの言葉を受け入れるでもなく、静かにハルを見つめた。
容子「厳しいのね。あなたの愛情って」

定食屋を出た亜樹と大和。その道すがら大和が話したハルの過去―。
ハルがまだ幼稚園に通っていた頃、待っているはずの母親がいなくなった。若い男と蒸発していたのだ。
兄と一緒にTVの尋ね人コーナーに出て母に呼びかけた時には、一生分の寂しさに心が凍ってしまったのか涙も出なかったらしい。
母親ですら自分の前からいなくなる…赤の他人なら尚更、いなくなるのはあっという間だ。
安西に「アイスマンをやっているうちは本気の恋はするな」と言われる以前に、再び孤独を味わうのを怖れるが故に、ハルは、ゲームみたいな恋愛しか出来なくなってしまったのだ。
そして、亜樹は気づいた。
ハルが自分を選んだのは、帰らぬ恋人を2年も待ち続けている女だったからだということを…。

試合形式でトレーニングを重ねるブルー・スコーピオンズ。
ハルの動きに注目していた兵頭は、ベンチに控えていた3人の選手に指示を与えてリンク内に送り出した。
リンクに入った選手は集中してハルの前に立ちはだかり、2人の猛者のブロックに行く手を遮られ転倒したハルは、身を起こしながら呆然とチームメイトの動きを見ることしか出来なかった。
練習後のロッカールームで、兵頭はハルの直線的な動きを弱点と指摘して、仲間を信用してパスを送るよう提言した。
しかしハルは、前を塞がれても力を以って突破すればいい、と自分のプレイスタイルを貫こうとする。
漂う雰囲気の悪さに、友則が間に入ってハルをなだめようとするが、それを無視して兵頭に突っ掛かっていったハルは、果ては容子に近づくことすら許さないという言葉を口にして、ひとりロッカールームを後にした。

その夜、ハルと亜樹はレンタルビデオショップにいた。
レンタルしようとハルが探し出した映画は、ちょっとした解説つきで次々と亜樹の手に渡される。
ハルの解説を聞きながら、亜樹がふと気づく。
ハルが選んだ映画のヒロインは、みんな同じだ。ずっと待っている―。

同じ頃、大和は高級レストランの”いかにも”なメニューとにらめっこの最中だった。
フロアのど真ん中という、とてもいい席に案内されたことで、百合の中で、大和のお金持ち度はUPするばかり。
百合は、より大和の家庭環境を知ろうとするが、それが根ほり葉ほり質問攻めになっていることに気づいて、ひとまず謝った。
そして、質問がちな自分についての理由として、収入や生活の安定が第一にある自分の恋愛観を全て話した。
大和は、正直に話した百合を受け入れつつも、百合の考え方に寂しさを感じずにはいられなかった。

レンタルビデオショップを出た亜樹は、大和から聞いたハルの生い立ちを本人に話した。
すると、ハルは、大和の話した生い立ちは作り話で両親は健在だと答える。
ハル「…なに?そんなじっと見て」
亜樹「目でディフェンスの動きを読んでるの」
足を止めて向かい合っていたのは、ちょうど亜樹が毎日曜日に待ち人となる橋の上。
ハルが橋のへりに座り、亜樹もそれにならってハルの隣に腰をおろした。
本当のところ、亜樹には、ハルに両親が揃ってようがいまいが関係なかった。
もし大和から聞いたことが真実だったとしても、同情したり可哀想に思う以上のことは何も出来ないのだから。
それに、恋人のことだって本当はもうあきらめているのだから、自分に『待っていてくれる』『見守っていてくれる』理想の女性を重ねられても困るし迷惑だ、と、亜樹は言う。
ハル「じゃ…なんでオレなの?」
亜樹「たぶん他の子と一緒よ。
   あなたは、やっぱりリンクの上ではとってもキラキラして見えたから。」
ハル「じゃ、引退して色褪せたら、その分みすぼらしく見えんの?」
…何だかレンタルしてきた映画を観る雰囲気ではなくなってしまったハルと亜樹。
ハルは、亜樹に「返しといて」とビデオテープを渡してその場を立った。
そうしてスタスタと歩き出したハルの後ろ姿に、亜樹は、自分はハルの思っているような『古きよき時代の女』じゃない、今どきの普通の女だと、叫んだ。

バー”FACE off”で、百合とのデートを終えた大和がカウンターでビールを飲んでいた。
そこから2つほど席をあけてカクテルを口にするハルもいた。
シーズン中アルコールを一切飲まない2人を知っている真琴(佐藤隆太)からしてみれば、この上なく不思議な画だった。
亜樹と気まずい雰囲気になってしまったハル。一方、友則に予約してもらったレストランでの目が飛び出るほど高かった食事代とバーに来るまでの交通費で残高40円となってしまった大和。
気が滅入っている2人は、亜樹に余計なことを話し過ぎだとハルが大和をとがめたことから言い争いになる。
どちらも引かずに睨み合いになると、今度は「勝負」と言って腕相撲を始めた。
バーにいた客がギャラリーとなって見守る中、ハルと大和の腕相撲は白熱するばかり。
力の入った互角の戦いに真っ先に白旗をあげたのは、2人の肘がのっていたテーブル。
外れて床に転がった天板を足で止めた2人で、今度は責任転嫁の言い争いを始めたが、それはすぐさま終了。
遠巻きに見物人となっていた友則を見つけて、「弁償よろしく」とバトンを渡す。ついでに、その後の楽しい時間に花を添えるオーダーも「友くん、いただきます!ということで」、滅入った気持ちを吹き飛ばした。

その夜、亜樹は、レンタルしたビデオテープをそのまま持ち帰り、1人で観続けていた。

翌日もまた、氷上で男達の激しいぶつかり合いが繰り広げられていた。
直進しようとしたハルには2人のマークがついていて、それを振り切れないハルは、友則にバックパスを出した。
やっとコーチの指導を受け入れたかに見えるハルに、安堵した冴子(滝沢沙織)とは打って変わって、当の兵頭が「つまらんな」とボヤいた。
試合中の選手交代でベンチに戻ったハルは、給水しながら観客席を見渡したが、まだ亜樹の姿は見えなかった。

負傷した大和が応急処置を終えて病院へ行くためにロビーに座っていると、亜樹が入ってきた。
大和が声をかけると、亜樹は「思い出した」と言って自分の気持ちを話した。
恋人と別れた当初「絶対待っていよう」という強い気持ちがあって、そう思える自分自身が好きだったこと。それが、長い時間の中で寂しさに負けて、どんどん弱くなって「もう待てない」と思う自分が嫌いになったこと。でも、ビデオを見て以前の自分を思い出して強くありたいと思ったこと。
亜樹「寂しさなんかに負けない。目をそらさない。それが私のプライドなの」
そう言って、胸元で握りしめた手に力を込めて笑顔を見せ、観客席へと急ぐ亜樹。
そんな亜樹の後ろ姿を見送りながら、大和は、チームの勝利を確信した。

再び氷上へ滑り出しゴールに向かったハルに、また2人のマークがつく。
パックをキープしながらも、激しい相手選手のマークに苦戦するハルだったが、そうしてもみ合っている中で、観客席の階段を駆け下りる亜樹を見つけた。
亜樹は、またも激しい攻防が繰り広げられている情景に一瞬目をそらしたが、自分を奮い立たせて真正面で戦うハルを見据えた。
亜樹の視線を受け、思わず笑顔を浮かべたハルは、強引にマークを振り切った。
試合終了まであと3秒。ハルのスティックが宙を舞う。
強烈なハルのゴールが決まった瞬間、電光掲示板のタイムが”20:00”を示した。
勝利に沸き立つブルー・スコーピオンズ。
ゴールの勢いで壁に激突したハルは、ゆっくりと立ち上がり、アクションで「見た?」と亜樹に尋ねる。
うなずいた亜樹に、さらに手でピストルを作って「BANG!」と亜樹を撃ち抜くハル。
亜樹は、撃ち抜かれた胸元で握っていた手を、ハルに向かって広げて見せた。
その手には、ハルの奥歯―ハルのプライド。
ハルは、口癖である「Maybe」まで先取りした亜樹の先手必勝に、面食らいながらも嬉しそうに笑いながら、チームメイトと勝利を分かち合い、スティックをギターに見たててアピールした。
ハル「Thank you!!」

 

☆★ 今週のキメゼリフ

 

 

☆★ ”maybe みんなきっとヤラれてる!”(笑) ファン必見のリプレイポイント

 

☆★ 今週のベスト”LOVE”ショット

 

☆★ 今週のベスト”FIGHT”ショット

 

☆★ ハルを取り巻くナイス”TUBO”ポイント

 

 


★「プライド」INDEX★

★TV・番組のページ★

 

☆スタートページへ