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-1度目はストーリー、2度目はセリフや表情を。素敵なドラマは何度も楽しめる。-


このページは、No.1133 哉子がお伝えします。


★period 5  心の傷★

★☆ ストーリー

亜樹「なんでウチなのよ。狭いのに…」
ハル(木村拓哉)たちをもてなすことを勝手に決めてきた百合(中越典子)・知佳(MEGUMI)にこんなボヤキをもらす亜樹(竹内結子)。
進展のない亜樹とハルにいいきっかけを作ろうと、考えられたものらしい。
それに乗じて自分アピールを狙う百合の張り切った仕切りのもと、3人は買い物を続けた。

その頃、ブルー・スコーピオンズはバスで移動中。
バスの車内で大和(坂口憲二)の様子がおかしいことに気づいたハル(木村拓哉)は、大和と外の景色の間に壁を作るかの如く、慌ててカーテンを引いた。

亜樹の部屋では鍋が用意された。
待ってました!とばかりに鍋をつつくハル・友則(市川染五郎)・大和・真琴(佐藤隆太)。
そんな中、真琴が飾ってある写真に気づく。
慌てて隠そうとする亜樹だったが、ハルは「彼氏だよ」とサラリと答え、亜樹とは恋愛ゲームを楽しむ契約関係であることを説明した。
亜樹を心配する気持ちからその契約関係に疑問を投げかけハルを責める百合だったが、大和に強く制止されてしまう。

場もお開きとなり残ったハルと亜樹で後片付けをしていると、ハルは、寂しい時や心のバランスがとれなくなった時は遠慮なく自分に告げるように、と亜樹を気遣う。
とはいえ、亜樹のバランスをとれなくなるということは、ハルの存在を苦しく思ってしまうこと―この恋愛ゲームの終わりを意味するのだが…。
ハルもまた帰り支度を始めた時、亜樹は、いつもと違っていた大和が気になってハルに尋ねてみた。
するとハルは、チームの移動でいつもと違う帰り道を通ってきて、その道が大和にとっての苦い思い出であるとだけ教えて、亜樹の部屋を後にした。

ハルは、容子(石田ゆり子)と会い、「なにかあるのでは…」とうすうす感じていた容子と兵頭(佐藤浩市)との過去を聞いた。
容子を残してカナダに行ってしまった兵頭。兵頭を待っていた容子。そんな事情を全て理解した上で、容子の全てを受け入れた安西(時任三郎)。
容子は、待てなかった自分が悪いと語った。

大和の不調は試合にも影響した。
ゴールを守りきれず得点を許してしまう大和に、タイムアウトを設けて、兵頭からも一喝を入れるほどだった。
そしてもう1人、大和に檄を飛ばす男(風間杜夫)がいた。いや、檄というよりは野次。
下品な言葉で大和をバカにするような野次を続けるその男を見て、恨みでもあるのかと不思議がる真琴の言葉に、大和は「そうかもな」とつぶやいた。

スゴイ勢いでアパートの通路をズンズン歩く亜樹は、その勢いのまま大和の部屋を訪れた。
亜樹は、百合に別れを切り出した大和の真意を問いただしに来たのだった。
百合といると楽しいけど、それは嘘をついているからだと言う大和。
嘘自体は苦しくもあるけど、本当の自分を見せてないから楽しいと。
本当の自分を知ったら、自分を”いい人”と思っているみんなが離れてしまうと。
だったら、本当の大和はどんな人間なんだと尋ねる亜樹。
大和「俺…人を殺したんです」
思いもかけない答えに始めはふざけていると思った亜樹だったが、大和の真剣な表情に言葉を失ってしまうのだった。

亜樹は、ハルから大和の過去―大和が高校1年生でバイク便のバイトをしていた時に飛び出してきた少年を轢いてしまったことを聞いた。
それは事故であっても、当時、子供の両親から「子供を返して」と言われた大和にとっては重い罪以外のなにものでもなかった。
そして、事故から間もなくして、何の経験もなかった大和がホッケー部に入部した。
ホッケーのジュニアチームにいたという亡くなった少年への謝罪として、その子の代わりにホッケーをはじめることしか思いつかなかったのだろうと語るハル。
以前亜樹に「ホッケーが嫌い」と言ったのも、大和にとってのホッケーがひとときも忘れることが出来ない過去の象徴でもあるからだった。
それから12年―、今もなお過去と向き合えないでいる大和は、現場に行っても平静を保てず足早に立ち去ってしまうのだった。

ハルは、ロッカールームで出くわした兵頭と”FACE off”へ。
ハルが容子から2人の過去を聞いたことを知った兵頭は、「待たせた男が悪いんだ」と、先日容子に言った言葉を繰り返し、戻るつもりのなかった自分からすれば、安西と容子に対しては裏切られたというよりむしろ感謝していると口にした。
ハルにはそれが兵頭の本心には思えず、容子が「待てなかった自分が悪い」と思っていることを伝えたが、兵頭は微かに笑みを浮かべただけで、店を出ていった。

亜樹は、大和が別れを告げた理由を、百合に話した。
そして、重くのしかかる大和の過去に戸惑う百合に、「百合といる時だけは辛いことを忘れられた」という大和の言葉を伝えた。

ハルは大和を呼び出し、トレーニングに誘った。
延々と走り続けるハルに大和は必死について走った。
やがて傾きかけた陽がすっかり落ちた頃2人が走りついた場所は、大和に暗い影を落とす当時の事故現場だった。
大和は通るたびに引き起こされる動揺に勝てず、息を荒くしてそこから立ち去ろうとするが、ハルがそれを許さない。
大和の身体にがっちりと手を回して引き戻し、過去と向き合っていない大和自身を突きつける。
「加害者なのに被害者ヅラするな」と、申し訳ないと思いながらも12年間の自己犠牲があってなお何故許されないのかと思う大和の中にある葛藤を言葉にするハル。
そうやってもみ合ううちに大和がハルを振り払い、2人はそれぞれ道端に転がった。
そして大和は、ハルの言った通りだと、事故を起こした当時の心境―自分だけが悪いわけじゃないと思ったこと、周りの憐れんだ視線を受けるたびに自分の不運を何度も嘆いていたことを吐露した。
思いのたけを吐き出し泣き崩れる大和に、ハルは「それでいい」と声を掛ける。
ハルは、事故を引きずるよりも泣き言ひとつ口にしない大和の方が気掛かりだったのだ。
今の大和は、亡くなった少年の人生どころか自分の人生もちゃんと生きてない。
過去をきちんと受けとめてしっかり自分の人生を生きるよう大和に訴え、そのために出来るだけ手を貸すとも言うハル。
チームメイトたちも大和を心配してバスに乗って現れた。
ハルはそのバスに乗っていくと言うが、大和はチームに歩み寄ることが出来なかった。
大和「だめだよ、ハルさん…俺は、許されない。…俺は、死ぬまで許されないんだ」
大和は、泣きながらチームに一礼を残し、ひとり背を向けてその場を立ち去った。

ハルは被害者となってしまった少年の両親に会いに行った。
ハルを迎え、家の中へ招き入れた少年の父親は、以前試合中に大和に野次を飛ばしていた男だった。
野次を飛ばしていた時とは打って変わって、ぶっきらぼうながらも穏やかにハルを招き入れた男だったが、仏前で手を合わせるハルに、母親(山口美也子)の方は強い口調で「話すことはない」と言い放ち、なぜ家にあげたのかと夫を責めた。
男は、妻を強く制するでもなく、ハルのファンなんだと柔和な表情を見せ、大和のことはもう許していると言って、これまでの12年間の思いを言葉にしはじめた。
息子を亡くした当初は憎しみもあり、ホッケーを始めたと聞いても偽善に思えて却って腹が立った。だからこそ、どれだけの根性でそんなことをしているのか大和を見続けてきた。
だが、身体と心がよほど強くなければ続けるだけでも容易ではないホッケーの世界で、大和は、実業団に入って活躍するひと握りの選手として成長した。
少年の父親は、男としてホッケーファンとして大和の頑張りを認めてくれたのだ。
一方、母親は淡々と語る男の言葉を簡単には受け入れない。
男は、母親の感情は全く別のものではあるが、それでも受け入れないようでいて本当は憎しみは薄れているんだと、妻の思いも語る。憎んでさえいれば息子を忘れない、忘れることへのおそれているからこそ憎んでいるように振る舞うのだと。
ハルは”古きよき時代の女”はそれでいい、と何故か母親をフォローする。
そんなハルの言葉を引き継いで、男は”古きよき時代の亭主”からだとして大和を許してやるよう妻に命令した。

その頃、大和は再び事故現場に出向いていた。
そこには、ナンバーの記されたパックが大和以外の全員分きれいに並べて供えられていた。

バスを降りて試合会場に向かうブルー・スコーピオンズの選手たちを、少し離れた位置から百合が見ていた。
選手たちの中に大和の姿はなく、百合を気遣い歩み寄ってきた真琴に尋ねていると、タクシーから降り立つ大和。
他の選手たちは先に入場し、2人になる大和と百合。
「大和を悪く言う人がいたらもっと悪く言っちゃう、料理よりも片付けより”人をけなすこと”が得意だから」と意気込む百合に、大和は笑顔で「ありがとう」と応えた。

ロッカールームでは、兵頭からチャンピオンチームのグリーン・モンスターが偵察に来ているらしいことが告げられた。
今までグリーン・モンスターが相手チームを気にして偵察に来ることなどなかったことを知っているブルー・スコーピオンズの士気は一気に高まった。
兵頭「とにかく、みっともないゲームはするな。そして何より、勝て」
そう言って先にリンクへ向かう兵頭。
選手たちは、いつもより力の入った試合前の気合い入れの後リンクに向かった。
その時、ハルが大和と呼びとめた。
この試合グリーン・モンスターの他にスペシャルゲストがいると、席番号を大和に伝える。
それと、そのスペシャルゲストからと言って、大和の防具にお守りをつけた。
それは、ホッケーを頑張っていた息子に渡そうとして渡せなかった母の手作りのお守りだった。
ハル「いつまでも長く、元気に、ホッケーやってほしいってさ。
   それと、もう一言。
   …私の方こそ許してほしいって。きっと長い間あなたのことを苦しませただろうからって」
大和は暗く長い過去の呪縛から解き放たれたように泣いた。
ひとしきり泣いた大和にハッパをかけて、リンクへ向かうと、チームメイトたちが氷を目前に2人を待っていた。
揃ったところで「行くぞ!」というハルの掛け声とともに氷上へ滑り出すブルー・スコーピオンズ。
大和は真っ先にハルから聞いた席番号にいる少年の両親を見、深々と頭を下げた後、防具につけたお守りを掲げた。
「いいとこ見せろよ」と送られたエールにしっかり応えて、いつも通りゴールに守る大和。
大和の姿に安心したハルもまた、いつものようにキャプテンマークを握りしめて試合に臨む。
始まった試合はのっけからブルー・スコーピオンズのペースだ。
大和がゴールを守り、友則や真琴らが絶妙なパスをつなげ、ハルのゴールが炸裂する。
少年の両親も、亜樹たちも、彼らの活躍に精一杯の応援の声を送った。
そんな風に盛り上がる中、観客席の一角、緑のジャケットを着た一団だけは静かにリンクを見つめていた。

試合が終わったその夜、亜樹はいつもの橋の上で大和のことを聞いて安堵した。
本来チームとか他人とかに執着しないはずなのに誰かさんがうるさいおかげで慣れないことをした、とブツブツ言ってるハル。
ハルの文句を「強がりね〜」と軽く受けとめる亜樹に乗じて、ハルは強がりついでの言葉を重ねた。
亜樹との関係がゲームであることを確認しようと、もしお互いの気持ちが向き合うことがあっても絶対上手くいかないと…。
それを聞いた亜樹は、今になって何故そんなことを聞くのかと問いただし、ハルが本気で自分を好きになりかけてるから予防線を張っているのだと冗談めかして言った。
ハル「そうかもしんない。…maybe」
亜樹の顔が少し曇る。が、降り出した雪が重くなりかけた2人の間をいつもの雰囲気に戻してくれた。
亜樹はちょっと早めのバレンタイン・チョコをハルに渡した。
2人の関係にも似た、ほんのり甘いけどちょっぴりビターなチョコをもらったハルは、雪の中に差し出した亜樹の手をとり、自分の手で包み込んだ。

 

☆★ 今週のキメゼリフ

 

☆★ ”maybe みんなきっとヤラれてる!”(笑)ファン必見のリプレイポイント

 

☆★ 今週のベスト”LOVE”ショット

 

☆★ 今週のベスト”FIGHT”ショット

 

☆★ ハルを取り巻くナイス”TUBO”ポイント

 

 


★「プライド」INDEX★

★TV・番組のページ★

 

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