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-1度目はストーリー、2度目はセリフや表情を。素敵なドラマは何度も楽しめる。-
このページは、No.1133 哉子がお伝えします。
★ 第1話 「出会い」 ★
★☆ ストーリー
紫煙がたちのぼる車内で堂島完三が地図を広げたところに、同僚・杉田琴子が呼びに来た。
やる気のない完三にいら立ち、せき立て、そして足早に歩き出す杉田。
その剣幕に負けて、完三は、ダラダラと車を降りて目の前のマンションに入り、転落死した女子大生の部屋へ。
完三は、部屋の中やベランダに目を配りながら、手をのばす度に、鑑識係から注意を受けた挙句、こう言った。
「おれ、帰るわ」
今夜パーティーが行われる豪華客船の厨房からレストラン『Reve(レーブ)』に、食材補充を要求する電話が入った。
要求は見習いコック・片瀬涼のもとへと飛び、八百屋の向井祐希を運転手に港ヘ車を走らせる。
涼と祐希の会話で、船でのパーティーが、西原財閥令嬢・美羽のバースデーを祝うものだというのが判る。
しばらく走ると信号に捕まった。やがて青に変わるが、前の車が一向に動かず、運転手は地図を広げたまま―完三だ。
クラクションを鳴らしても動かない車に、しびれを切らした祐希は、隣の車線に移り、完三の車を追い越して行く。
2台の車が並んだ瞬間、確かに完三を見る涼の目に、完三もしばし見入ってしまっていた―。
船内の美羽の控室では、美羽本人と、美羽の友人である完三の妹・堂島優子がパーティーの準備をしていた。
ふと気づいたようにバッグから出したブレスレットをつけようとする美羽に驚く優子。
それは、パーティー用に用意されたドレスやアクセサリーとは趣の違うものであったから。
しかし美羽は、完三が出席することを配慮し―どうやら完三が贈ったものらしい―その可愛らしいブレスレットを手首に巻いた。
港に着いた涼は、船内へ食材を運び入れ、料理の皿に気をとられる祐希をたしなめながら手際よく厨房の冷蔵庫へ入れていった。
そのまま船にとどまり仕事を続けた後、疲れをほぐすように肩に手を置きながら甲板に出た。
そこで、西原家の家政婦・カヨが重そうに椅子を引きずっているのを見つけて、手を貸して一緒に椅子を運び始めることにした。
パーティーは始まっていたが、主賓である美羽が現れず美羽の父・西原建造が挨拶をしていた。
当の美羽は、優子にせかされ、ようやく重い腰を上げて会場へと向かうところだった。
西原氏の挨拶が続く中、完三が会場に入ってきた。
優子を捜しているのであろう、周囲を見渡して優子がいないことをぼやいていた。
椅子運びをしていた涼とカヨは、一旦休憩をとる。
涼は、美羽のことを自分の娘のように語るカヨに耳を傾け、そして、会場に行くようにすすめた。
ようやく美羽が登場し、会場中から拍手が溢れ、いつの間にか美羽の隣に立った柏木直哉が乾杯の挨拶を始める。
柏木の登場で曇る美羽の表情に誰も気付かず乾杯、パーティーは続く・・・。
美羽を送った後の優子は、すっかりくつろいでいたが、突然背後から声を掛けられ思わず振り向くと、椅子を置きに来た涼が立っていた。
言葉を交わせば交わすほど、警戒心を強めてドレスの影に隠れる優子。反対に涼はソファにどっかり腰を下ろして、言葉を投げ続ける。
唐突に鳴り出す優子の携帯電話。
待ち合わせ時間になっても現れない優子を捜す完三からで、2人は改めて待ち合わせの約束をして電話を切った。
優子の「先約の彼氏から」という小さな嘘に、気のない返事をして部屋を出て行く涼。
それを確認しながらゆっくりとドレスから離れた優子だが、再び涼が入って来たことで歩みが止まる。
涼は言葉なく歩み寄り、優子の真正面に立った。じっと見続ける2人・・・。
「・・・『お兄ちゃん』って言わなかったっけ?」問いかける涼に、ただうなずくだけの優子。
涼は、呆然とする優子を残して部屋を出て、椅子を肩に乗せ、再び歩き始める。
完三が優子の手を借りてタキシードに着替えていた頃、涼は人気のない厨房で椅子に座っていた。
祐希に強引に誘われて見に行ったダンスパーティーも、柏木から逃げるように1人になる美羽をしばらく見ただけで、厨房に戻った。
涼が椅子に座って眠っているカヨを気遣いながら腰をおろした時、もたれたドアが、美羽の手によって開かれた。
カヨが作ったおにぎりが食べたいと言う美羽に、カヨは2つ返事で答えて厨房の奥へ消えていった。
周りを気にしながら、中々戻って来ないカヨを呼び続ける美羽の手を、涼がいきなり腕をつかんだ。
美羽は、驚きながらも自分の腕をつかむ姿なき声といくつか言葉を交わしていたが、やがて柏木の声を聞いて、腕を引っ込めドアを離れた。
残された涼は、厨房のドアを閉めながら、美羽の腕をつかんだ手のひらに目を落としていた。
すっかり見物人になった完三と優子が和やかな言い争いを続けている頃、船のデッキを逃げ回っていた美和がとうとう柏木に捕まっていた。
柏木は、嫌がる美羽に迫っていたが、涼が挑発的な言葉を口にしたことで、涼の方へ向き直る。
涼がコックだと判ると明らかにバカにしたような口調になる柏木。
涼は黙って聞いていたが、一緒にいた祐希が我慢できず、柏木につかみかかり、その勢いで倒れた美羽の腕からブレスレットがはじけ飛ぶ。
それを、パーティーを楽しむ人々が囲み、大きな騒ぎになった。
遅れてきた完三が騒ぎを止めに入る。そして、それでもなお突っかかる祐希を涼が怒鳴りつけたことで騒ぎはおさまった。
涼は、完三と優子に視線を投げた後、無言のまま階段を降りて行った。
花火の時間ということでパーティーの出席者が甲板に移動する中、完三は美羽を誘うが、美羽は「後から行く」と告げ、ブレスレットのパーツを探し始めた。
ブレスレットはかなり派手に飛んだらしく、階段を降りて見つけたパーツに手を伸ばすと、涼が現れた。
涼は美羽に話し掛けながら、拾ったパーツを帽子に入れ、その中でつなぎ直したブレスレットを美羽の腕にはめた。
上がり始めた花火に誘われるように立った美羽はドレスの裾に足を取られて転びそうになるが、涼が支えた。
腕をつかんだ涼の手の感触で、美羽は先ほどの姿なき声が涼だったことに気付く。
美羽は自分であることにがっかりしたのか、と不安げに尋ねると、涼は自分と美羽との立場の違いに躊躇しているかのような言葉をもらす。
しかし、いくつも花火が上がる毎に近づく2人の距離。
抑えきれぬ感情のままに涼と美羽は熱い口づけを交わした。
翌朝の堂島家は、パーティーが遠い世界の出来事のように普通に始まった。
目覚ましが鳴っても起きない、ギリギリになってようやくバタバタと準備する、見合いの話もノーサンキューな妹に呆れながら、完三の朝は過ぎていく。
日の出署の捜査会議では、前日の転落死した女子大生の件を、自殺に見せかけた殺人事件として捜査を進めることになった。
会議に遅れた完三は、杉田からその内容を聞き出し、差し出された1枚の写真を見た。
美羽は涼と待ち合わせをしていた。
そこへ現れた涼は、パーティーでの騒ぎについて謝らせるために、祐希を連れてきた。
涼は、入院している母親のためにバイトをかけもちしている、と祐希をフォローした。
そして、祐希を連れてきたことを謝ったが、美羽は少し淋しげに笑顔を見せた。
優子にすすめた見合い写真を肴に結婚について語り合う完三と杉田。
「結婚」という言葉に、何かを思いついたように立ち上がり、完三は杉田を置いて店を出て行った。
涼との別れ際、船でのことは遠い夢のようで2度と会えないと思っていた、と話す美羽。
そうしたくなかったから勇気を出して誘った、と告白した涼は、再会の約束のように握手をして、美羽と別れた。
女子大生の部屋を再び見に来た完三。
ビデオラックを見て何かに気付いたのか、部屋の至るところをデジカメにおさめていく。
美羽は、自分の部屋で、涼が直してくれたブレスレットをはめた。
鏡に映ったブレスレットを見て何かひっかかったのか、アルバムを開いて壊れる前のブレスレットの写真に見入るのだった。
そして、八百屋へ行った美羽は、母親への見舞いの花束を差し出し、そこで涼と祐希が嘘をついていたことを知る。
2度目のデート。
浮かない顔をする美羽に、いつになく饒舌な涼。
美羽は、祐希の母親への入院費と称して、涼に封筒から出したお金を渡そうとする。
涼が美羽の手からお金を取ろうとした瞬間、美羽は手を広げる。風に舞う一万円札。
泣きながら涼への不信感をぶつける美羽に、これはゲームだと言って謝る涼。
顔をそむけ泣き続ける美羽を置いて、車を降りた涼は、美羽も驚くほど唐突に海へと消えた。
日の出署・刑事課のコンピュータルームで、完三は1つの疑問にぶつかっていた。
争った形跡のある事件で倒れただろうビデオラックに並ぶビデオの順番が、写真に写し出された順番と同じだったのだ。
「偶然じゃない?」と杉田は言ったが、どうしてもぬぐい切れない疑問が完三の中で広がっていった。
風に飛ばされたお札を海から拾った涼は、毛布にくるまり、拾い切れなかった3万円は後で返すと言って、美羽に笑顔を見せる。
「どこからどこまでがゲームなの?」と尋ねる美羽に「もうゲームは終わりでしょ」と告げる涼の笑顔に、美羽は、安心したように笑った。
疑問を持ったまま、写真を見続ける完三は、乱雑なままのコンピュータルームで、「偶然な…」とつぶやいた。
1つの毛布にくるまって海を見つめる美羽と涼。
ブレスレットの配置が壊れる前と同じことを尋ねる美羽に「偶然だよ」と答えて笑顔を見せる涼。
しかし、次の瞬間、笑顔が消え遠くを見つめる涼がそこにいた…。
☆★ 今週のキメゼリフ
涼「偶然だよ」
※そのセリフが偶然ではないことを、しっかりと観ている人に植え付けた一言でした。
☆★ この顔!この仕草!!ファン必見のリプレイポイント
『Reve』の車内にて。完三を見る涼。
※この瞳を再びドラマで観れる時が来るのを待っていた!
船内の美羽の控室にて。見るめ合う涼と優子。
※2人とも、おっきな目で見応えあり。
こんなに近くで見つめ合える深っちゃんに女優魂を見た(笑)
ちょっと首をかしげる仕草もかわいかった。
美羽が「カヨさんが作ったおにぎりがいいの」と言った時の、涼の笑顔。
※思わず笑った時ってあんな笑顔なのね…と思いをはせた瞬間だった。
美羽が去った後のドアをたどる涼の手。
※つつつ…と降りていくその指に、たまらない色気を感じた。顔、見えてないのにね(爆)
船上での騒ぎをおさめた後、完三と優子を見る涼の目。
※集まった人の中で、完三と優子を確かに見ている、
何かの因縁があるのでは?を感じさせるシーンでした。
2度目のデートにて。「ゲームは終わりでしょ?」と美羽に向けた笑顔。
※夕焼けに染まると、また彼の綺麗さが際立ちます。
そして、その笑顔は反則のように(?)かわいい。あぁ、かわいい…。
☆★ 今週のベストショット
36分50秒 船上のキスシーン。
※やっぱこれでしょ、これ!!
こんなディープなの、いきなり見せられて…どうしましょ(笑)
☆★ 今週のキーパーソン
西原美羽(井川遥)
※彼女の表情で、全ての人間関係がわかる。
重要な役どころですね。