祭壇の飾り

葬儀費用は祭壇の値段(等級)が 基準 になりますが、松、竹、梅クラスの写真を見ればその差は歴然です。
豪華な生け花で飾られた、 [ 松クラス ] の祭壇


[ 竹クラス ] の祭壇 ( 並 )


[ 梅クラス ] の 下、私の葬儀には最低のこの祭壇です。
自作の戒名は、坊主に頼めば 100 万円もする 院、居士号 で、 飛雲院孤峰義翔居士

最低の費用であの世に行く方法
[ その 1、直葬、ちょくそう ]
最も費用が掛からない葬儀方法とは、息を引き取ったら遺体を病院の霊安室に安置させてもらい、死亡の 24 時間後にそこから焼き場に直行する方法ですが、これを 業界用語で直葬 といいます。遺体を運ぶには死亡診断書があれば普通の車でも可能ですが、長さ 2 メートルある棺桶を乗せるには苦労するので安い霊柩車か寝台車を依頼し、身内による葬式はもちろんのこと、読経も戒名も無しです。
もっとも葬儀社員のお経でよければ、たいがいの社員は聞き覚えの般若心経ぐらいは上げることが可能です。 一旦遺骨が骨壺に納まってしまえば 、祭壇の等級は勿論のこと、葬式を出した、出さなかったかは最早問題ではなくなり、費用も 10 万円以内で楽に収まる のだそうです。
生活保護所帯や独居老人の場合は、この方法が多いとのことでした。
[ その 2、献体 ]
私が知る限り昔は大学に献体などする人はいませんでした。そのために刑務所の死刑囚が死後の解剖を承諾する代わりに、生前なにがしかの金銭をもらったり、行き倒れや死亡した乞食、身元不明の犯罪被害の死者などが解剖用遺体の供給源でした。
現代では予め大学の医学部に献体の登録をしておき献体する方法ですが、電話をすれば休日を除いて大学から遺体を引き取りにきてくれます。数ヶ月から数年の間遺体を フォルマリン液の プールに浸けて消毒した後に、医学部学生の解剖実習に供され切り刻まれます。遺骨の引き取りを希望しなければ、他の献体者と合葬した上で、大学の主催で毎年解剖体慰霊祭を無宗教でおこない供養してくれます。
しかし私が指摘したいのは、医者になるために善意で献体された遺体を解剖実習の教材として使用させて貰いながら、いざ自分が死ぬ番になると 献体する医師が、昔から殆どいない という不合理です。この問題を解決する為には医学実習生のうち 献体申し込み者のみに解剖の機会を与える とか、自らを献体しない医師には 5 百万円程度の解剖利用料を徴収すべきだと思います。
- ところが 2008 年 9 月 14 日付の読売新聞によれば、最近は献体供給が急増していて、希望しても 献体登録が狭き門 なのだそうです。献体登録者数は昨年 ( 2007 年 ) 3 月現在で 21 万 6,420 人 ありましたが、その 一方で解剖に使用される遺体数は 年間 3 千体 ほどなのだそうです。

献体が増えた原因の一つは医学の発展に寄与する ボランテイア精神の普及、核家族化が進んで 「 多額の費用が掛かる葬式で家族に迷惑をかけたくない 」、あるいは 「 死後に墓の管理、慰霊をしてくれる人がいない 」 ので、定期的な慰霊を永代おこなう大学所有の 献体者用慰霊堂 に入るのを希望するからだそうです。写真は東京都府中市 多磨霊園にある、我が家の墓地の直ぐそばにある、東邦大学の納骨堂です。