6、審判が下る日
運良く急性前立腺炎にもならずに、 1 月 23 日の最後の審判の日 を迎えました。遠くに住む娘が 3 人目の子を出産し、女房は手伝いのために先週から家を留守にしているため、昨夜の 「 最後の晩餐 」 は スーパーで購入した安い弁当を、電子 レンジで チンをしてから 1 人で侘びしく食べました。
我が人生にとって重大な日 ( ? ) になるかも知れないので、デジカメを持参して記念に ( ? ) 診察室の扉を廊下から写すことにしましたが、物好きといわれそうです。 最悪の事態に備えるという日頃の信条から、ガンと宣告された場合に医師に質問すべき事柄を予め メモに用意しておきましたが、たんたんとした心境でした。
質問事項
医者を選ぶのも、寿命のうちいまから 30 年ほど前に私は盲腸の手術を世間で名の通った大病院で受けましたが、そこでは医師の訓練生 ( インターン ) が初めて盲腸手術をする際の練習台にさせられ酷い目に遭いました。偉い先生とおぼしき医師の指導のもとでしたが、腹を切るのも、切った口を縫合するのにも時間がかかり過ぎて下半身の麻酔が切れかかり、痛さで思わずうめき声を出したことを記憶しています。傷口の消毒に来る看護婦も、15 センチもあるような盲腸手術の傷の大きさには驚いていました。このことから 一般庶民にとっての医療とは、病院の建物の大小や新旧などの外観、医師の出身大学名を基準にして判断するのではなく、結局は担当する医師個人の技量、資質によって大部分が左右され、そこには病院の選択を含めた運、不運の問題もあることが分かりました。 切腹に戻るにはここをクリック。 いとやんごとなき方の場合は日本で最高の技術経験を持つ病院の有名な教授、院長が、最高の設備のある病院で 14〜15 名の スタッフに囲まれて前立腺 ガンの手術をしましたが、しもじもの者にとっては望むべくもありません。
7、生検の結果
名前を呼ばれて診察室に入ると担当医から 「 検査の結果は 異常なしでした 」と簡単に告げられました。予想していた結果とは違い 「 シロ 」 でしたので、ひとまず安心しました。しかし最悪の事態が避けられたからといって、喜んでばかりはいられません。前々頁で述べた柿の実を針で突いて タネ ( ガン細胞 ) を探すという、生検の確率的限界を考えなければなりません。 P S A の値が昨年の 11 月には正常値の範囲である 4.0 以下 よりも高く 5.0 でしたので、あるいは ガンが前立腺のどこかに存在する可能性もあります。そのため医師に依頼して P S A の検査をすることにしました。
P S A 値が高くなる原因P S A の値が高くなる原因として考えられるのは、以下の二つです。
これから今後は P S A の値の変化を検査しながら気候の良くなった時期を見て、前立腺肥大の切除手術をするつもりですが、女房は私の友人の例を挙げ前立腺肥大の症状が悪化して、尿閉などの症状が出てからでも遅くはないと手術には反対しています。手術の時期を遅らせた際の弊害について医師は、昔は肥大の程度が大きすぎると尿道経由の手術ではなく、開腹手術をしたそうですが、現在はすべて尿道からできるとのことでした。 今後の対応は未定ですが担当医によれば、この病院では前立腺の手術を 年間に 100 回 ほど手がけていて手術は全く安全であり、必要な入院期間も 10 日から 2 週間とのことでした。それに前立腺肥大の切除手術によって、もし尿道に近い内腺部に ガンがあれば発見の可能性もあるとのことでした。
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